通信キャリアにとっての継続課題であるOPEX削減。特に昨今は多くのキャリアがDXの観点から運用改革に着手し、自動化をはじめとする運用のモダナイゼーションを積極的に進めている。
ただ自動化に取り組んではいるものの、思うような成果を生み出せていないキャリアもあるようだ。その理由をマイクロフォーカスの松永良敬氏はこう分析する。
マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社 営業統括本部 本部長 松永良敬氏
「自動化の実装が部分的なものに留まっているため、期待されているOPEXの削減やリードタイムの短縮にまではつながっていないケースが多いと感じています。大きなビジネスバリューを得るためには、局所的に自動化を進めるのではなく、複数システムの連携や部門横断でのプロセスの統合など、全体最適の観点で自動化に取り組むべきです」
たとえば仮想サーバーの立ち上げから各種ソフトウェアのインストールと設定など、インフラ構築に必要な作業を自動化してくれるツールの利用により、運用業務の負担を軽減することは可能である。しかし、こうしたツールによって自動化できる業務は、運用全体から見ると一部分に過ぎないため、根本的な運用改革にはつながらないのだ。