企業向け無線LANソリューションは多くのベンダーから提供されており、昨今では無線LANコントローラーをクラウド化したものも増えつつある。いわゆるクラウド管理型Wi-Fiだ。ただ、複数の拠点、複数のフロアにまたがる大規模なWi-Fi環境に対応したソリューションを前提にした場合、移行にかかる工数や時間などを理由に、まだまだオンプレミスの無線LANコントローラーをそのまま使い続けるケースが少なくない。
言うまでもなく、オンプレミス型の無線LANソリューションの場合、拠点ごとに無線LANコントローラーを設置するなど運用負荷が大きい。ただ大規模環境に適したクラウド型の無線LANソリューションが見当たらないことから、仕方がなくオンプレミス型を使い続けているケースが多いのではないだろうか。
こうした状況の中、大企業での導入が広がるクラウド管理型Wi-Fiがある。ガートナーのマジッククワドラントで、有線/無線LANアクセス・インフラストラクチャ分野における最高評価のリーダーとして選出されている「Juniper Mist」だ。従来のクラウド管理型Wi-Fiが小中規模や多店舗向けだったのに対し、Mistは大規模環境をメインターゲットとしている。
クラウド管理型Wi-Fiは、大企業においても「スタンダード」になったのか。Juniper Mistを例に、その答えを探ってみよう。