「AI-on-5G」――。エヌビディアのオンラインイベント「GTC 2021」が4月12日から始まった。これに先立ち行われたプレスブリーフィングで、テレコム担当シニアバイスプレジデントを務めるRonnie Vasishta氏が、繰り返し強調したのがこの「AI-on-5G」という言葉だ。
5Gによって、さらに高速・低遅延で接続可能になれば、AIアプリケーションが今まで以上に「いつでもどこでも利用可能になる」。小売、スマートシティ、ヘルスケア、製造業など、あらゆる産業に及ぼすAIのインパクトを5Gは急加速させ、「2035年までにグローバルで10兆ドル以上の経済価値をもたらす」とVasishta氏は語った。
(右から)NVIDIA テレコム担当シニアバイスプレジデントのRonnie Vasishta氏、
同 AI&5G担当ジェネラルマネージャーのSoma Velayutham氏
GPUとDPUを搭載したO-RAN準拠のアクセラレーターカードこのAI-on-5Gを加速させる新製品として、エヌビディアが投入するのが「AERIAL A100」だ。
AERIAL A100の概要
AERIAL A100は、同社のDPUとGPUを搭載したアクセラレーターカードである。DPU(Data Processing Unit)とは、データのパケット処理を高速化するプロセッサーのこと。エヌビディアはCPU、GPUに続く第3の要素とDPUを位置付けている。
AI処理を高速化するGPUと、パケット処理を高速化するDPUが組み合わさったAERIAL A100は、まさにAI-on-5Gのためのアクセラレーターカードというわけだ。O-RANに準拠し、マッシブMIMOにも対応する。