IDaaS大手のOktaが事業戦略を発表、「最大市場規模は550億ドル」

クラウド型ID管理のIDaaSを提供するOktaが事業戦略説明会を開催した。顧客は1万社に到達し、新年度売上を10億ドルと予想する同社だが、ケレストCOOによれば市場開拓はまだ緒に就いたばかり。「最大550億ドル」と見積もる巨大マーケットの攻略に向けて、IDaaSの適用範囲を広げる。

ID管理やシングルサインオンなどの機能をクラウド型で提供するIDaaS(Identity as a Service)はこの10年、業務システムのクラウドシフトと歩調を合わせて成長してきた。Oktaはそのリーディングベンダーの1社だ。

共同創業者で最高執行責任者(COO)を務めるフレデリック・ケレスト氏は2021年3月30日に開催した事業戦略説明会で、2009年の創業からこれまでの成長を振り返った。同社の売上の96%を占めるサブスクリプション収益は「10年間ずっと上がり続けており、FY21(2021会計年度)の総収益は前年比40%増」で、顧客数は1万社を突破。FY21の売上は8億3500万ドルとなり、次年度は売上10億ドルを予想しているという。


Okta 最高執行責任者(COO)兼 共同創業者のフレデリック・ケレスト氏

この好業績を支えているのが、「大手エンタープライズを獲得している」ことだ。Oktaとの年間契約金額が10万ドルを超えるユーザーの数は現在1950社で、前年比33%も増加。その契約額は全体の8割を占めており、サービスの安定提供と新機能・ソリューション開発の土台となっている。


Oktaのビジネスの概況

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