SPECIAL TOPIC通信キャリアの運用監視現場を知り尽くしたマイクロフォーカスが語る現状の課題と未来

5G時代を迎え、大きな変化を迫られる通信事業者。5Gサービスを下支えする運用監視の現場も、そのための環境構築や大量に発生するアラートへの対応など、さまざまな課題を抱えているのが実態だ。その課題をどのように解決すべきか――。多くの通信事業者に運用監視ソリューションを提供するマイクロフォーカスに聞いた。

社会全体でDXが進む現在、通信事業者が提供する各種ネットワークサービスの重要性はますます高まっている。仮にネットワークがダウンするなどの事態が発生すれば、大きな混乱が生じることは想像に難くない。そこで重要なのが、回線やネットワーク機器などの稼働状況をチェックする運用監視環境である。この通信事業者の運用監視環境の現状について、マイクロフォーカスの岩下進氏は次のように説明する。

「運用監視のためのツールは、ハードウェアとセットでベンダーから提供されるパッケージ製品を利用することがもともと一般的でした。しかしその後、ハードウェアに縛られない運用監視環境が整えられるようになり、現在ではZabbixをはじめとするオープンソースソフトウェア(OSS)を利用しつつ、自社の運用業務に合わせて独自に構築することが一般的になっています」

マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社 営業統括本部 第1営業本部 本部長 岩下進氏
マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社 営業統括本部 第1営業本部
本部長 岩下進氏


ただ、ここで課題として浮上したのが、運用監視環境の構築にかかる手間やコストだ。

「OSSを活用して自社に最適な運用監視基盤を構築するにはカスタマイズが必要です。そこで発生する手間やコストが課題となっているケースは少なくありません。また、運用監視基盤の整備に力を注いでも、いざトラブルが発生すると熟練者の判断が必要になるなど、運用の高度化になかなかつながらないことも課題として認識されています」(岩下氏)

日々大量に発報されるアラートが悩みの種になっている現場も少なくないという。アラートが上がれば、当然その内容をチェックし、必要に応じて対応を考えなければならないが、アラートの数があまりに多いために手が回らないという状況だ。

このような課題を解決するために、どういったソリューションが求められるのだろうか。次ページから詳しく見ていこう。

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