NECは2020年10月29日、NTTドコモが2021年度中にサービスを予定しているスタンドアロン(S))方式の5Gに対応したモバイルコアネットワーク5GC、および小型ユーザデータ処理装置の提供ベンダに選定されたと発表した。
今回採用が決定したSA型5GCはvEPC(virtualized Evolved Packet Core:仮想化EPC)で採用した仮想化に加え、コンテナ技術を採用することで、より柔軟な運用性を実現しているという。5Gの特徴を活かした各種サービスに最適なスライスネットワークを提供可能とすると共に、スケーラビリティの向上も実現。このSA型5GCはクラウドでも提供しており、グローバル市場への展開も推進している。
NSA構成とSA構成のイメージ
合わせて提供する小型ユーザー処理装置「UPF mini」は、従来のユーザデータ処理装置より小型で省電力なため、設置場所の自由度が向上。UPF miniを有線区間に適切に配置し、アプリケーションサーバまでの物理的な距離を短くすることで、全体的な処理時間の削減をするMEC(Multi Access Edge Computing)を実現し、超低遅延サービス提供エリアの拡大に貢献するとしている。
NECはLTE向けコアネットワークのvEPCをNTTドコモに提供している。ドコモが2020年3月から開始した5G サービスではこのvEPCの機能を拡張したものが採用されており、ノンスタンドアロン(NSA)型コアネットワークとして運用。LTE向け無線基地局や5G無線基地局も提供している。