世界初! KDDI総研が「H.266|VVC」対応の4Kリアルタイムエンコーダを開発

KDDI総合研究所は2020年9月1日、最新の国際標準映像符号化方式「H.266|VVC(Versatile Video Coding)」に対応した4Kリアルタイムエンコーダの開発に世界で初めて成功したと発表した。

現在、広く使用されている映像符号化方式であるH.265|HEVCに対応したエンコーダに比べて、約半分のデータ量で配信することが可能になるという。今後、スポーツや音楽イベントなどの4Kライブ映像を、テレビはもちろんのことタブレットやスマートフォンで視聴できるのに加え、回線帯域の制限で低解像度の映像伝送で実現していた遠隔作業支援システムへの適用も可能になるなど、映像によるワクワク感や臨場感の向上が期待されるとしている。


4K VVCリアルタイムエンコーダの適用イメージ

KDDI総合研究所では、HEVCを超える映像符号化方式として、2017年からVVCの国際標準化活動に携わってきた。VVCは、多様な用途に有効な映像符号化方式を謳っており、4K/8Kの映像のほか高ダイナミックレンジ映像や360度映像に対しても圧縮性能を向上させる手法が採用されているという。

同社によれば、VVCはHEVCと比較して2倍の圧縮性能を達成している一方で、映像圧縮に係る処理負荷は、HEVCと比較して約10倍に増加する。今回、VVCの実現に有効な高速化処理および並列化処理を考案・導入し、VVCに対応した4K/60fpsのリアルタイムエンコーダ(PCソフトウェアベース)を世界で初めて開発した。

今後は、高解像度・高フレームレートへの対応、更なる圧縮効率の向上、KDDI総合研究所の映像関連製品への導入などを検討していくとしている。

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