アイ・ティ・アール(ITR)は2020年8月25日、国内のリモートデスクトップ/リモートコントロール市場規模推移および予測を発表した。
リモートデスクトップは、インターネットを通じて社内PCの画面を社外の端末へと転送することで、オフィス外での業務遂行を可能にする製品・サービス。一方、リモートコントロールは、インターネットを通じて離れた場所から専門のオペレーターが他者のPCなどにアクセスし、他者のPC画面の共有・操作を可能にする製品・サービスで、主にサポート業務で活用されている。
リモートデスクトップ/リモートコントロール別市場規模推移および予測:製品別(2018~2024年度予測)
リモートデスクトップ市場の2019年度の売上金額は13億5000万円で、前年度比16.4%増と高い伸びを示した。近年の働き方改革の推進により、在宅勤務が徐々に増えたことが市場の拡大を後押ししたとしている。
2020年に入ってからは、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う在宅勤務の急増により、需要が急速に拡大。2020年度は同55.6%増と大幅な伸びを見込んでいる。在宅勤務は一過性のものではなく、一定数の従業員の働き方のスタンダードになると見られ、同市場は中長期的に市場拡大が見込まれることから、CAGR(2019~2024年度)は20.3%の高い伸びを予測している。
リモートコントロール市場の2019年度の売上金額は前年度比10.0%増の22億円、2020年度は同6.8%増を見込む。リモートからのサポート業務は拡大傾向にあり、安定的な伸びが見込まれるとし、CAGR(2019~2024年度)は6.0%を予測している。