東京都は2020年7月31日、「第二回スマート東京・TOKYO Data Highway戦略推進協議会」を開催した。
「スマート東京」の実現に向けた意見交換を行い、今後の施策展開に反映させることを目的としたもので、村井純・慶應義塾大学教授を座長に、有識者および宮坂学・副知事が委員として名を連ねる。今回は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、Web会議形式で行われた。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、Web会議形式で行われた |
「スマート東京・TOKYO Data Highway戦略」は、①「電波の道」でいつでも、誰でも、どこでも「つながる東京」を実現する、②データ共有と活用の仕組みを作り、行政サービスの質を向上させる、③都庁のデジタルトランスフォーメーションを強力に進めるという3つの柱からなる。
戦略を推進するうえで、西新宿・南大沢(都立大学)・都心部・ベイエリア・島しょ地域の5カ所を先行実施エリアと位置付けており、なかでも西新宿と南大沢は重点整備エリアとなっている。
西新宿ではこの7月、国内初となる5G搭載スマートポールを試行設置し、運用を開始した。
今回設置されたのは、変圧器を活用し大型サイネージを搭載した東京電力パワーグリッドのモデルと、ポール型で歩行者計測機能を搭載したNECのモデルの2種類。今秋までにJTOWERやエムシードゥコーのスマートポールも設置・運用を開始する。NTTドコモに続き、KDDIやソフトバンク、楽天モバイルも順次5G電波を発射する予定だ。
現在、西新宿エリアでは2種類のスマートポールが設置されている |
宮坂副知事は「機能や運営方法などの検証を行い、最適なモデルを全面展開したい」と語った。
西新宿については、地図データを3次元(3D)化する取り組みも進めている。2次元と比べてより立体的かつ詳細に把握できるため、災害対策や渋滞予測などのシミュレーションを行い、社会課題の解決や都民のQOL向上につなげたいという。
地図を3Dデータ化し、災害対策などのシミュレーションに活用する |