<シリーズ> 5G時代のエッジ革命エッジ運用の課題と対策:コンテナ/マイクロサービス、オープン化がカギに

私たちが暮らす社会のあちこちに配置された「エッジ」を通して、IoT/AIを駆使した多様なサービスが展開される。そんな未来を出現させるため、エッジコンピューティングの運用性を高める取り組みが加速している。

エッジコンピューティングが発展していくうえで最大の課題と考えられるのが、コンピューティングリソースとアプリケーションの展開・管理だ。クラウドとは対象的に、エッジは極度に分散した環境でコンピューティング処理が行われるため、デバイスの増加に伴って運用負荷も肥大化するリスクを抱えている。

リスクは他にもある。エッジコンピューティングのオープン性と相互運用性が担保されていないことだ。通信、製造、自動車等の業界ごとに標準仕様策定の動きはあるが、それがエッジのサイロ化を招いている。

エッジコンピューティング環境は必ずしも、最初から用途を決めて配置されるものばかりではない。パブリッククラウドのように様々なアプリ/デバイスが接続し、必要に応じてエッジのリソースが利用できる――。そんなオープンな世界の実現が待たれる。

最初の壁は「展開と管理」1つめに挙げた展開・管理の問題は、エッジコンピューティングを活用してIoTシステムを構築する企業が、今まさに直面しているものだ。

シスコの今井俊宏氏は、「PoCの段階では考慮する必要がないが、スケールさせる段階でエッジの管理に苦労するケースは多い」と話す。仮定の話だが、全国に数千店舗を持つ飲食チェーンが全店にカメラとエッジサーバーを展開して店内の状況を画像解析しようとすれば、数千箇所のハードウェアとソフトウェアを監視・メンテナンスする体制も合わせて準備しなければならない。

数が多いうえ、エッジデバイスの置き場所は必ずしもメンテナンスに都合のよいところとは限らない。リモートで管理する仕組みが不可欠だ。

シスコは、同社のルーター/スイッチ(IOx端末)で動作するエッジアプリケーションのライフサイクル管理を行うための「Cisco Fog Director」を提供し、この課題に対処している。HPEも同様に、エッジへのアプリの配備や管理を行う「HPE Edgeline Infrastructure Manager」など運用管理ツールを充実させている。今井氏はこうした「管理面のサポートも考慮された製品を最初から選んだほうがいい」と勧める。

月刊テレコミュニケーション2019年9月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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