2019年7月31日、楽天のプライベートイベント「Rakuten Optimism 2019」が開幕した。初日となったこの日、楽天 代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏とインテル CEO ロバート・スワン氏が対談。「5Gの今と、未来の創造」と題して、5Gや楽天モバイルが進めるネットワーク仮想化、エッジコンピューティングなどについて語った。
ネットワーク仮想化への期待対談の冒頭でスワン氏は、インテルが市場の拡大を目的に、CPUの枠を超えてAI用チップやFPGAなどへ製品ポートフォリオを多角化していると説明。5G関連では楽天とパートナーシップを結んでいる。
スワン氏は、楽天モバイルが進めるネットワーク仮想化の重要性について、「完全に仮想化したコアネットワークにするということは、業界そのもの、社会を一変させるものだ。サービスを差別化し、コストを下げることができる。そうすることでイノベーションは加速する」と評価した。また、「ネットワークをクラウド化すること、コンピューティングがネットワークへとシフトしていくことで、非常に大きなチャンスがインテルに来る。楽天とともに多大な投資をしていく」とエッジコンピューティングについても意欲を示した。
インテル CEO ロバート・スワン氏(左)、楽天 代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏(右)
エッジによって自動運転が普及5Gとエッジコンピューティングの活用例として挙げたのが自動運転だ。スワン氏によれば無人運転のような高度な自動運転を考えた場合に2つの革命が起こるという。
1つが、安全における革命だ。「5Gによって遅延を改善し、AIやコンピュータビジョンも使うことで運転をより安全なものにしていく。これは5GとAIの組み合わせによって実現できる」
2つめにモビリティに関する革命を挙げ、「5Gは自動運転を実現する。これは安全における革命でもあり、今まで運転に割いていた時間を他の時間に使えるという意味で非常に大きな革命だ」と意義を語った。
三木谷氏から自動運転の実現時期について問われたスワン氏は、インテルが買収したモービルアイのイスラエルでの実験に触れ、3年から10年の間には実現できると推測した。