Ansibleでネットワークコード化――ネットワンに聞いた「地に足の着いた運用効率化」

ネットワーク運用の自動化に向けた技術開発が活発化しているが、今、現場で積極的に使われているのが構成管理ツールの「Ansible」だ。ネットワーク運用効率化のポイントをネットワンシステムズに聞いた。

IoTやモバイル、クラウドの活用に伴い、企業ネットワークに接続するデバイスとそのトラフィック量は増え続けている。こうしたなか、多くの企業で課題となっているのが、ネットワーク構成の複雑化だ。

ネットワンシステムズの大澤能丈氏は現状について「数多くのデバイスや複数ベンダーのネットワーク機器が集まり、ルール、ポリシーが混在している。毎日のようにポリシーが追加されるため、ACLの設定なども頻繁に手動で更新しており、トラブルに繋がっている現場が多い」と話す。

解決策の1つとして期待が高まっているのは、米調査会社のガートナーが2017年に提唱した「Intent Based Network(IBN)」である。

IBNを導入したネットワークでは、機械学習の技術などを活用して、人の意図(Intent)に応じた設定にネットワークが自動で変化する。

管理者がアプリケーションレベルで品質や優先度などを設定すると、ネットワークの状態を把握したうえで、自動的に細かな設定作業が行われる。

しかし、IBNの実現はまだ先のようだ。ネットワンの中村喜之氏は「ユーザーも我々もまだ手探りで、実証段階。マルチベンダーでIBNを構築できるような完成度の高い製品も出ておらず、試行錯誤しているところだ」と評価している。

IBNは、SDNの進化系と捉えることもできるが、それではまずSDNを導入するというシナリオはどうか。中村氏はSDNについても課題があると指摘する。

「企業ネットワーク全体を横断的に運用管理できるSDN製品に私は会ったことがない。分野ごとに導入されるため、現場ではSDNのサイロ化も起こり、管理が煩雑になっていたりする」

ネットワンシステムズの箕輪高裕氏は「SDNというキーワードで相談されるユーザーも多いが、ネットワーク運用を効率化するためには、現状の運用ワークフローを洗い出し、自動化したい点を検討するという、地に足の着いた対策が重要だ」と忠告した。

ネットワンシステムズ
(左から)ネットワンシステムズ ビジネス推進本部の第3応用技術部 第1チーム 坂田玲子氏、商品企画部 クラウドプラットフォームチーム 箕輪高裕氏、第3応用技術部 第2チーム 大澤能丈氏、第3応用技術部 第4チーム 中村喜之氏

月刊テレコミュニケーション2019年5月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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