富士通は2010年9月27日、サーバーなどのICTインフラをネットワーク経由で利用できるパブリッククラウドサービス「オンデマンド仮想システムサービス」を10月1日から提供開始すると発表した。
オンデマンド仮想システムサービスは、ユーザー企業がICTインフラを用途に合わせて従量課金制で利用できるIssS（Infrastructure as a Service）サービス。サーバーやストレージ、ネットワーク、セキュリティ機能までのICTインフラを一括してネットワーク経由で仮想的に提供する。月末に集中する会計業務などの需要変動型の業務システムや、開発期間が不定期なシステム開発などの一時的にICTインフラを必要とする場合に、ICTシステムを自前で構築することなく、必要なときに必要なだけ低コストで利用することができるのが利点という。
同サービスは、富士通が2010年5月末より9月末まで、200社にトライアルで提供していたもので、今回の商用サービス開始に当たり、トライアル中に要望の高かった新機能を追加した。
新機能として、仮想ICTシステムの構成テンプレートを拡充し、新たに10種類のテンプレートを提供する。また、同社のマルチキャリア通信サービス網「FENICS」と連携させることで、閉域通信サービスも利用できるようにした。これにより、専用のクラウド環境を実現できるほか、すでに富士通のデータセンター内で稼働しているユーザー企業専用のICTシステムと「オンデマンド仮想システムサービス」を連携させることで、既存ICTシステムとのハイブリッド化もシームレスに実現できる。このほか、24時間の電話サポート、業務アプリケーションの導入支援機能なども新たに提供する。
提供価格は、1仮想サーバー当たり1時間25円から（税別）となっている。
