日立製作所は2018年8月21日、「地域IoT連携クラウドサービス」を全国の自治体向けに販売開始した。価格は個別見積りで、10月1日より提供する。
地域IoT連携クラウドサービスは、インターネットと分離された庁舎内のネットワーク環境を維持しながら、民間の様々なクラウドサービスの利用を可能とするもの。
各自治体で蓄積した防災やエネルギー、ヘルスケア、観光、交通といったさまざまな分野のデータを、セキュアな環境下で分析・利活用することが可能となり、地域の活性化や安全、公共サービスの充実など、データを活用した政策立案や自治体の課題解決に活用できるという。
各自治体は、総務省の「自治体情報システム強靭性向上モデル」に基づき、マイナンバーを取り扱う情報端末を外部ネットワークから遮断するなど、強固な情報セキュリティ対策を講じている。このセキュアなネットワーク環境を維持しながら、自治体内の各種データを外部連携したり、各種民間クラウドサービスを利用することを可能にする。
具体的な仕組みは以下の図の通り。庁舎内ネットワークと外部サービスを分離・無害化しながらつなぐ機能や、各種データを集約・蓄積する連携データベース機能を基本機能として提供する。
地域IoT連携クラウドサービスの概要図
今後さらに、様々な文字情報を標準化するための文字情報基盤や、パーソナルデータの匿名加工技術、単語の表記・意味を統一する共通語彙基盤、収集データの分析機能なども提供する予定だ。
日立の環境情報ソリューション「EcoAssist」や「地域包括ケアICTソリューション」などとの連携にも活用できるという。