無理のない省エネシナリオを提供
設備系ネットワークと業務系ネットワークが連携し、またブラウザからの制御が可能になることで、こうしたことができるようになる。前述した以外にも、期間別・リアルタイム使用量のグラフ表示、東京都環境確保条例報告書の自動作成、エネルギー使用量のピーク値警告メールの通知(画面5)など、多彩な機能を備える。
【画面5】あらかじめしきい値を設定しておけば、電力使用量がそれを超えた場合に警告メールを管理者に通知させることもできる |
省エネ対策のコンサルティングサービスも出てきているが、そうした専門家でなくとも、これらの機能があれば、無駄を発見して改善できる。「何%下げられそうだ」という予測も立てられるはずだ。
ユビテックがシスコとともにこのBX-Officeを本格展開したのは2008年から。これまでに、東京大学における「グリーン東大工学部プロジェクト」をはじめ、教育機関や自治体、企業での事例を積み上げてきた。09年末からは、シスコ製品のディストリビューターであるネットワンパートナーズを経由し、「CFMS by BX-Office」として間接販売も本格化。エコを商機と睨むSIer/NIerとともに“ネットワーク屋ならでは”の省エネ提案を進めている。
もちろん、効果はユーザーの運用次第だ。削減効果をコミットできるものでもなく、無駄の排除だけで省エネ対策が万全とも言えない。
ただ、今すぐLED照明に入れ替えるといった荒っぽい手法ではない、別の選択肢を投げかけることはできる。LED照明はまだ高価で、しかも設備の更改時期を迎えていない企業は、省エネ設備に入れ替えるのも容易ではない。
「そうした企業に、まずBX-Officeで無駄を削りつつ、3年後、5年後に向けて設備の更新計画を立てればどうですか、という提案ができる」
SIer/NIerのビジネスを広げる
SIer/NIerにとっては、既存事業の幅を広げることにもなるだろう。価格競争の激しいルーター販売に省エネという付加価値が付けられる。また、「通信・LAN工事だけでなく電気工事分野のビジネスが増えた、SIが取れたといった声も代理店の方からいただいている」という。
さらに、BX-OfficeをIT・ネットワーク側から機器設備を制御するプラットフォームと捉えると、さらに面白い展開も考えられる。
ユビテックはAPIを公開している。したがって、Webプログラミングによって、BX-Office上で動く制御アプリを独自に開発して販売できる。顧客企業の業務を知り尽くしたSIer/NIerならば、その特色を生かした「うちにしかないBX-Office」を開発したり、他の代理店にアプリを販売することもできる。
7月には、遠隔運用や多拠点の統合管理が容易なSssS型での提供も開始する。今後は、シリアル接続とイーサ接続を無線化した“工事レス版”の投入も予定する。導入がしやすくなることで、販売にもさらに勢いがつきそうだ。