豊田自動織機は、Office 365のトラフィック処理のため、F5ネットワークスジャパンの「F5 BIG-IP」を導入した。F5が2018年4月17日に発表した。
フォークリフト、カーエアコン用コンプレッサ、エアジェット織機で世界シェア1位の豊田自動織機は、世界各地に207社の連結子会社を有し、5万人を超える従業員の半数以上が海外に勤務する。
このようにグローバル展開する同社は、世界的に統合されたコミュニケーション基盤の確立に向け、2016年3月にOffice 365導入のためのプロジェクトをスタートさせたが、課題となったのがOffice 365へのアクセスで発生する膨大なトラフィック処理だったという。まず国内従業員を対象にOffice 365を展開することにしたが、それでもユーザー数は1万2000名に達し、既存のプロキシでは対応しきれないことが明らかだった。
そこで2016年9月、BIG-IPのプロキシ負荷分散機能を活用してOffice 365トラフィックを分離する手法の採用を決定。2018年1月から本番稼働を開始した。
新たなネットワーク構成では、社内端末からのトラフィックが帯域制御を経てBIG-IPへと送られ、Office 365向けとその他のWebサイト向けのトラフィックに分離される。その結果、常時安定したパフォーマンスを実現できたとのこと。また、既存プロキシの数を増やしスケールアウトする方法と比較し、半分以下のコストで導入できたという。
システム構成図