石狩振興局は2017年11月22日、IoTを活用した農山漁村の灯油難民防止等に向けた地域実証実験を行うと発表した。JA新しのつ、新篠津村役場、ゼロスペック、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)、さくらインターネットと連携・協力して実施する。
寒冷地の北海道では、灯油をはじめとした燃油は重要なライフラインだ。しかし、人口減少や過疎化に伴い、燃料配送事業の採算性や労働力確保は今後さらに厳しくなることが想定され、燃油の安定供給に対する懸念が高まっているという。
そこで灯油タンクにスマートセンサーを設置し、タンク内の残量の可視化を実現。これにより、最適なタイミングやルートで効率的に配送できるか、その効果を検証する。センサーデータの送信には、KCCSのSigfoxやさくらインターネットのLTEサービスを利用する。
実験は、新篠津村の一部地域で12月上旬~5月頃まで実施する予定。まずは灯油で実験を行うが、将来的には農林漁業で重要な軽油や重油等の配送業務の効率化への応用も想定しているという。
IoTの活用による農山漁村の灯油難民防止等に向けた地域実証実験のシステムイメージ