“LTEへのスムーズな移行を実現”―― NECがモバイルバックホール向け「新型パソリンク」を発表

モバイルバックホール向けマイクロ波通信システム「PASOLINK」を提供するNECが、TDM/パケット両方式に対応する新プラットフォームを採用し、2Gから3G、LTEへのスムーズな移行を実現する新製品を発表した。

iPASOLINKの主な特長は次の3つ。

1つ目は、モバイルバックホールにおける適用領域を拡大した点だ。従来のPASOLINKは、基地局を収容する「アクセス」領域を対象としていたが、、新 シリーズでは適用領域を、よりコアネットワークに近い「アグリゲーション」「メトロ」領域に拡大。10Gbps光リングネットワークに対応したことでコア ネットワークへの大容量トラフィック転送が可能になるほか、マイクロ波回線を集約するノーダル機能も強化した。これらにより、アクセス領域からメトロ領域 まで含むエンド・トゥ・エンドのモバイルバックホールの構築が可能になる。XPIC(交差偏波干渉キャンセラー)対応により伝送容量を倍増し、 AMR(Adaptive Modulation Radio)機能の搭載により天候等に左右されない伝送品質も実現しているという。

iPASOLINKシリーズでは、従来のアクセス領域から、アグリゲーション・メトロ領域まで適用範囲を広げる(クリックして拡大)

また、iPASOLINKでは、2G/3G/LTEなどの複数ネットワークを一元的にサポートすることが可能になっている。TDM方式とフルパケット方式 のネットワークに対応する新型プラットフォームを採用しており、2Gから3G、さらにLTEへのマイグレーション時に、新旧システムを一元的に扱えるモバ イルバックホールソリューションが構築できる点が、2つ目の特長だ。TDM等の信号をIP化しイーサネット回線での送信を可能にするスードワイヤーや、同 期イーサネットなどの機能も搭載。前述の適用領域の拡大と合わせて、「統一されたプラットフォームで一元的にネットワークを構築できるようにする」(中田 氏)ことで、次世代ネットワークへのスムーズな移行を実現する。

“次世代モバイルバックホール”を実現するためのさまざまな機能を搭載した(クリックして拡大)

3つ目の特長として、障害時に高速な経路切り替えを行うイーサネットプロテクション機能や、エンド・トゥ・エンドでネットワークを監視するイーサネットOAM機能などの搭載により、高信頼なデータ伝送も実現した。

NECは9月1日より、新シリーズの第一弾としてアクセス領域向けの「iPASOLINK 200」の販売を開始。今年度中にはアグリゲーション領域、メトロ領域向け製品も順次販売する計画だ。

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