FBIが身代金の支払いを助言するケースも実際、社会インフラがターゲットになるケースは増えてきている。例えばIoTではないが、病院が狙われた。
2016年2月、米国のハリウッド・プレスバティリアン・メディカルセンターの電子カルテシステムが、ランサムウェアにより暗号化され、病院関係者は患者情報にアクセスできなくなった。当初、病院側は金銭の支払いを拒んでいたが状況が改善せず、10日後に190万円相当のビットコインを支払ったという。警察や司法機関に助けを求めても解決できるとは限らず、FBIが身代金の支払いを助言するケースも多くあるといわれている。
社会インフラが攻撃対象となれば、その被害は経済的損失にとどまらず、人命にまで及ぶ可能性もある。2016年3月には、水道水の化学物質の配分量を狙ったサイバー攻撃が発生したことが明らかになった。
IoTが本格化する2017年、セキュリティも新しい次元に突入する。