NECエンジニアリングは、センサで加速度や表面温度情報などを収集・一時解析し、NEC独自の暗号・認証技術を利用してセキュアにデータ送信する「加速度・温度センサ データ収集システム」を2016年10月24日から発売開始した。
同製品は、収集した加速度データをセンサ内で一時解析することで、送信するデータ量を抑えた。また、NEC独自の軽量暗号技術(TWINE)と認証暗号技術(OTR、Offset Two-Round)を採用。TWINEはNECが2012年に発表した軽量ブロック暗号で、AESと比較して7分の1程度の回路規模でハードウェアに実装可能。他方、同社が2015年に発表した技術のOTRは、AESなどの既存暗号要素技術を利用する独自認証暗号技術だという。
通信方式は920MHz帯の無線通信を採用し、工場をはじめとした様々な生産設備が稼働する環境下においても、2.4GHz/5GHz帯を利用するWi-Fiなどの電波干渉を低減するとともに、容易に設置できるようにした。
これらの技術により、小型センサーでもAESなどと同等の高い安全性を確保しながら、通信の高速化を実現。様々な電波干渉が考えられる製造現場などにおいても、悪意を持つ攻撃者からセンシングデータを保護しつつ、正しいデータで生産設備や工作機械の故障予兆検知などが実現できるという。
出荷開始時期は2016年12月中旬以降。希望小売価格は、センサBOX2個、USB RCV1個、マグネットキット2個がセットになったPoCキットが14万8千円(現調費とSI費は含まず)、ロット販売が個別見積りとなる。
工作機械を設置先としたシステム構成例 |