「3GPPの規格に準じた、世界初の商用チップ『Boudica』をリリースする。この9月からは小規模な商用利用、12月には大規模な利用が始まる」
HUAWEI CONNECT 2016のメディア・ラウンドテーブルで、こう述べたのはファーウェイのジャン・ワンチェン氏だ。
メディア・ラウンドテーブルでNB-IoTについて説明した、ファーウェイのプロダクト&ソリューショングループ マーケティング&ソリューション・セールス部門 バイス・プレジデントのジャン・ワンチェン氏 |
それに加え、HUAWEI CONNECT 2016の展示会場では、NB-IoTの実演展示を行うブースがあり、スマートメータリング、スマートロジスティクス、スマートライティング(街灯)、スマートパーキングなどのソリューションが展示されていた。例えばスマートライティングの展示では、ブース裏側に簡易設置した基地局との間をNB-IoTで接続し、街灯のON/OFFを瞬時に切り替えるデモが行われた。
展示会場のNB-IoTブースで紹介されていたストリートライトのソリューション |
街灯を遠隔から1つひとつ制御できるようになることで、10%の省電力、50%の運用・保守コストの削減、リアルタイムでのトラブル把握や高信頼性に役立つという。
ブース説明員は、「中国をはじめとして、韓国、ヨーロッパなどにおいても、2016年末頃からNB-IoTの利用が始まる予定」と言う。
中国・深センの水道会社、9月からNB-IoTを利用メディア・ラウンドテーブルで登壇したジャン・ワンチェン氏によれば、9月から始まるNB-IoTの小規模な商用利用は、中国・深センにおける家庭用水道メーターの読み取りシステムだ。深?の水道会社である深セン水務集団やチャイナテレコム(中国電信)、ファーウェイがシステムを展開する。
ファーウェイ、チャイナテレコム(中国電信)、深セン水務集団がスマートウォーターのシステムを作る |
12月以降は大規模な利用展開を予定しており、家庭用水道メーターの読み取りから、スマートウォーターの仕組みへと進化させていく。「深セン水務集団は、ゆくゆくはNB-IoTを全水道ネットワークのモニタリングに使うというビジョンを持っている」(ジャン・ワンチェン氏)という。