Bluetoothの業界団体であるBluetooth SIGは2016年6月16日、「Bluetooth 5」を発表した。2016年末から2017年初めのリリースを予定している。
Bluetooth 5の特徴は、通信範囲、通信速度、ブロードキャストメッセージ容量が従来と比べて大幅に向上することだ。Bluetooth SIGは、「低消費電力を維持したまま、通信範囲が4倍、通信速度が2倍になるだけでなく、コネクションレス型データブロードキャストの容量が8倍になる」としている。
リリースでは、ブロードキャストメッセージの容量増加の重要性が特に強調されている。これにより、Bluetoothデバイスによる情報の伝送方法の考え方は変わり、アプリとデバイスをペアリングするモデルから、アプリのダウンロードやデバイス接続をする必要がより少なくなる、コネクションレス型IoTへと移行するという。
Bluetooth SIGのエグゼクティブディレクターであるマーク・パウエル氏は、Bluetooth 5について次のようにコメントしている。
「Bluetooth 5は、身の回りのIoTをシンプルかつシームレスにすることで、人々のIoT体験を変革する。動作範囲の拡大により、一般住居の壁を超えてIoTデバイスに接続できると同時に、高速化により、データ転送速度が向上し、デバイスのソフトウェア更新をより短い時間で行える。また、より豊富な種類の情報をブロードキャストできる。Bluetooth 5はビーコン、位置認識、およびその他のコネクションレス型サービスを、これまでよりもはるかに有意義で手間のかからない、シームレスなIoT体験にする」
