NTTドコモは2016年5月13日、代表取締役副社長の吉澤和弘氏が社長に昇格する人事を発表した。6月16日に開かれる株主総会と取締役会で正式に決定する。
NTTドコモの加藤薫社長(左)と次期社長に就任する吉澤和弘副社長 |
13日に開かれた会見で吉澤氏は、全力で取り組む項目として①サービスの創造と進化、②「+d」の促進、③あらゆる基盤の強化の3点を挙げた。
①については、ドコモの持つ技術や研究開発力を活かしたイノベーションや多種多様なデータを活用したサービス開発にスピード感を最重要視して取り組んでいく。
②の「+d」では、「ドコモの強みである技術やデバイス、モジュール、サービスプラットフォームといった強力なアセットを駆使してIoTやAIなどの先端的な分野にも積極的に貢献し、「2020年には至るところでドコモの技術が活用されているような世界をぜひ実現していきたい」と意気込みを語った。
③については、PREMIUM 4Gや5Gの研究開発を進め、ネットワーク基盤のさらなる高度化を図る一方、強い会社になるためのコスト構造の改革に継続的に取り組む。このほか顧客基盤の拡大や顧客満足度の向上も継続していくという。
吉澤氏は、「モバイル業界の厳し厳しい競争と変化の激しい業界に対応するためにも、ドコモの基地局のアンテナのように社員一人ひとりが高感度でなければならない」と語るとともに、座右の銘である「失意泰然 得意淡然」を引き合いに出しながら「会社がどんな状況にあっても慌てず騒がず、本質を見失わずにどっしりと構え、順調なときにはおごらず冷静に、事業運営をしていきたい」と抱負を語った。