バズワードとはもう言わせない!「IoTプロジェクト」が動き始めた

2016年に入り、多くの企業でIoTプロジェクトが進行中だ。企業はどのようにIoTを活用しているのか。導入手段の1つであるIoTプラットフォームと、それを利用した事例を中心に動向を見ていこう。

IoTでサービスレベルを向上次に海外の事例も見ていこう。イタリアのユーロテックには、エスプレッソなどを淹れる業務用コーヒーメーカーをEveryware Device Cloud(EDC)でIoT化した事例がある。

カフェにとって、コーヒーメーカーは確実に稼働する必要のある、非常にクリティカルな機器だ。故障する前に修理できるよう、機器の稼働データを取得し、データに基づいた予防保全を行っている。

それに加え、製品開発にもIoTを活用しているという。業務用コーヒーメーカーには豊富な機能が備わっているが、全てが利用されているわけではない。そこで、カフェではどの機能が頻繁に使われており、逆にどういった機能は使われていないかなどのデータを収集し、それを製品開発にフィードバック。不要な機能は削除して価格を下げるなど、製品戦略に役立てている。

EDCは交通機関のダイヤ作成にも利用されている。バスや路面電車にデュアルカメラのピープルカウンターを付け、時間帯別の乗降客数をカウントする。そのデータをプラットフォームに集約し、分析して運行ダイヤを決めるのだ。利用実態に合ったダイヤで、乗降客へのサービス品質はアップする。

このピープルカウンターは清掃サービスの最適化を目的に、英ロンドン・ヒースロー空港のトイレにも設置されている。それまではトイレの清掃は2間単位などで定期的に行っていたが、場所によって利用人数は異なり、頻繁に清掃が必要なトイレとそうでないトイレがある。しかし、EDCと連携したピープルカウンターを導入したことにより、トイレの利用者数をもとにした利用状況に応じて清掃ができるようになり、衛生レベルも向上したという。

HPE IoT Platformは、フランスの街中のゴミ管理に利用されている。住民がゴミを入れるゴミ収集箱にセンサーを取り付け、一定量のゴミが貯まったらゴミ収集車が回収に行く仕組みだ。これにより、人件費、ゴミ収集車の運搬コストの削減を実現しながら、ゴミがあふれてしまう事態を回避できるといった効果を上げた。

他には、イタリアのスマートメーターでもHPEのプラットフォームが採用された。電気・ガス・水道の利用状況をメーターで取得し、それをもとに課金する仕組みだ。すでに普及が進んでおり、2016年内に2万6000メーターを稼働させる予定だという。

これらの事例のように、運輸、製造、公共事業、サービス業、エネルギー事業など、多様な分野でIoTの活用は進んでいる。

「肩に力を入れてIoTなどと言わなくても、もはやIoTはITでいいのではないか。世の中のITはおよそ全てIoTと呼んでもいいところまで来ている」。桑津氏はこう述べるが、IoTプラットフォームの充実を背景に、IoT導入の動きはますます加速していくだろう。

月刊テレコミュニケーション2016年3月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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