富士通、IoTソリューション「ユビキタスウェア」に新製品――ウェアラブルやセンサーアルゴリズム

富士通は2016年1月20日、IoTソリューション「ユビキタスウェア」の新製品に関する記者発表会を開催した。ウェアラブルデバイスやセンサーアルゴリズムを製品ラインナップに追加し、幅広い業種の多様な要望を実現できる環境を提供するという。

2015年5月に「ユビキタスウェア ヘッドマウントディスプレイ」を発表して以来、富士通にはユビキタスウェアに関する問い合わせが470件ほど寄せられているというが、同社はこれからさらに10種のユビキタスウェアを提供開始する。

富士通 執行役員常務グローバルマーケティング部門長の阪井洋之氏(左)、
新製品の説明を行った同社ユビキタスビジネス戦略本部長代理の松村孝宏氏

富士通のユビキタスウェアは、ハードウェア(センサー・デバイス)、ソフトウェア(データ分析のセンサーアルゴリズム)、ネットワークからなる製品群で、同社のIoTソリューションを構成する要素の1つだ。

ユビキタスウェアの新製品10種。オレンジ枠の中はハードウェア製品

今回発表された10種のうち7種はハードウェアにあたり、その内容はウェアラブルデバイスや設置型デバイス、センサーを搭載した組み込み用の「コアモジュール」。その他は、「コアモジュール開発キット」、センサーデータを分析する「センサーアルゴリズム」、ユビキタスウェアの検証ができる「パイロットパック」となる。

新製品の中で注目したいのは、センサーアルゴリズムだ。これは富士通のAI技術「Zinrai」を採用したソフトウェアで、68種の独自アルゴリズムを搭載している。

センサーアルゴリズムは68種あり、検出精度は98.2%を実現しているという

一例として、加速度や気圧データなどから人の転倒・転落やペットの歩行バランスなどの動作データを導き出す「モーションアルゴリズム」、温湿度やパルスデータなどから熱ストレスなどを検知する「バイタルアルゴリズム」がある。他には、位置情報を取得する「ロケーションアルゴリズム」、発話・生活音・咳といった音データを分析する「ソニックアルゴリズム」などがある。

これらのアルゴリズムにより、センサーデータをユビキタスウェアで処理することが可能になる。

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