NECは2015年7月21日、IoT向けの認証暗号技術「OTR(Offset Two-Round)」を開発したと発表した。
従来と比べ、データ送受信時の処理量を約1/2に低減しており、データ処理能力に制約があるセンサーなどのIoT機器でもセキュリティの高い認証暗号を利用できるという。
OTRは、元の情報を秘匿する「暗号化」と情報の改ざんを検知する「認証」の両方を同時に行える認証暗号技術である。NECによれば、一般的に「暗号化」と「認証」のデータ処理は別々に行う必要があるが、OTRでは「暗号化」と「認証」の処理を共通化することで、データ処理量を約1/2に低減したという。
なお、NECは、このOTRと現在広く採用されている暗号方式「AES」を組み合わせて開発した認証暗号「AES-OTR」を、NIST(米国国立標準技術研究所)の支援のもと行われている技術審査会「コンペティションCAESAR」に提出。同コンペで次世代認証暗号として採択されることを目指しており、すでに第一次選考は通過したとのことだ。