「シトリックスはサーバーの仮想化にデスクトップの仮想化と、仮想化に注力してきたが、次に手がけるのはWANの仮想化だ」
シトリックス・システムズ・ジャパンは2015年4月24日、ここ最近の新製品をまとめて振り返る説明会を開催。そのなかで同日発表の新ソリューションとして「Citrix CloudBridge VirtualWANソリューション」が紹介された。
WAN高速化製品「CloudBridge」の新機能として加わるVirtualWANの概要 |
これは、同社のWAN高速化製品CloudBridgeの新機能として提供されるものだ。「企業の多くは、IP-VPNなどの閉域網を利用しているが、閉域網のコストは高い。一方、インターネットは、コストは安いが信頼性が少し欠けてくる。そこで、これらを仮想化して1つのものにしてしまおう、というのがVirtualWANの考え方だ」と営業推進本部 プロダクトソリューション推進部 プロダクトソリューション推進マネージャーの臼澤嘉之氏は説明する。
シトリックス・システムズ・ジャパン 営業推進本部 プロダクトソリューション推進部 プロダクトソリューション推進マネージャー 臼澤嘉之氏 |
閉域網をプライマリ回線とし、インターネットをバックアップ回線としている企業は多い。VirtualWANでは、従来、普段は使っていなかったバックアップ用のインターネット回線とプライマリの閉域網を1つの論理回線として仮想化。
バックアップ回線の帯域の有効活用を実現するのに加えて、VoIPや基幹システムといったミッションクリティカルなアプリケーションは閉域網、そうではないアプリケーションはインターネットと、アプリケーション毎のパス選択を可能にする。VirtualWANの活用により、企業は「最大80%くらいのネットワークコスト削減が行える」と臼澤氏は話す。
VirtualWANを活用すると、複数のWAN回線を仮想化。論理的に1つのWAN回線としたうえで、アプリケーション毎にパスを選択することができる。また、例えばインターネット回線がダウンしたときなどには、1ms以下でLTEなどの別回線に自動切替することも可能 |
また、回線障害時に他のパスに自動切替する機能も備え、その際の切替時間も1ms以下と非常に高速だという。