NTTコミュニケーションズと大林組は2015年3月25日、IoTを活用した作業員向け安全管理システムの実証実験を4月から本格的に開始すると発表した。
NTTと東レが開発した、着衣するだけで心拍数などを取得できる機能素材「hitoe」を利用し、気温上昇に伴う作業員の熱ストレスを可視化。作業員本人や管理者などが、体調管理や事故防止を目的とした対策や判断が行えるようにする。
地球温暖化による気温上昇や作業員の高齢化が進むなか、建設現場においては、夏場の熱中症対策の重要性が増しているという。そこで、熱中症事故の防止を目的に、作業員の心拍数などのバイタルデータのリアルタイム取得とモニタリングの有用性について検証を行う。
IoTを活用した作業員向け安全管理システムのイメージ図 |
すでにNTTコムと大林組は2月に技術要件についての実証実験を実施。hitoeによる長時間のバイタルデータのモニタリングに成功している。4月から開始する実証実験では、hitoeを活用したウェアラブルセンサを用いてバイタルデータを取得。NTTコムが独自開発したヒューマンセンシングシステムにより、熱ストレス推定、疲労推定、姿勢推定等の様々な分析を実施するほか、実際の作業環境における使い易さなども検証するという。
hitoeを活用したウエアラブルセンサ |