ワイヤレスジャパン2010のIIJブースでは、セキュリティを保ったまま外出先から社内PCやサーバーにアクセスし、“オフィスを持ち出す”かのように業務を継続できる「IIJ GIO リモートオフィス」などが展示されている。
IIJ GIO リモートオフィスは、クラウド型のシンクライアントソリューション。特徴は、データはもちろん接続設定すら残さないセキュリティの高さだ。USBメモリやSDカードの中に接続用のソフトウェアが入っており、これをノートPCに差し込むとログイン画面が表れ、IDとパスワードを入力するだけで社内PCにアクセスできる。面倒なVPN接続などのネットワーク設定などは一切不要だ。
接続用のダイアログが表示されてしばらくすると、ノートPCの画面は、接続先の社内PCの画面に切り替わる。見た目は普通のノートPCだが、表示されているのは遠隔地にあるPC画面。もちろん、普通にPCを操作するようにマウス操作、キーボード操作ができる。いわゆる画面転送型のシンクライアントPCと同様だ。
USBメモリの中のソフトウェアが起動して接続を行うため、PC内には接続設定も残らない。高いセキュリティ性を実現している(クリックして拡大) |
次に紹介するのは、最近話題になっている「持ち運べる無線LANアクセスポイント」だ。3G通信と無線LAN通信の両方の機能を持ち、無線LANを搭載したPCやゲーム機などからインターネットに接続できるようにするもので、イー・モバイルの「Pocket WiFi」を皮切りに、各通信キャリアから同種の製品が次々と登場している。
IIJも今回、Novatel Wireless社製の無線LANアクセスポイント「MiFi2372」を参考展示している。3G/GSMデータ通信モジュールを内蔵しており、HSPAでの通信が可能。無線LAN配下に端末が接続していない場合には、自動的に3G通信を切断しバッテリーを節約する機能を備える。連続待ちうけ時間は40時間という。
大きさは「名刺入れ」サイズ。ポケットに入れても邪魔にならない程度に小型・軽量化された製品だ。
Novatel Wireless社製の無線LANアクセスポイント「MiFi2372」 |
ドコモのMVNOとして提供しているIIJの通信サービスの端末として、「秋以降にリリースしたい」(説明員)とのこと。WiFi版のiPadなどと一緒に持ちあるくのによさそうだ。