ミドクラは2014年11月3日、同社のOpenStack向けネットワーク仮想化ソフト「MidoNet」をオープンソース化すると発表した。従来の商用版の全機能をオープンソース化。ユーザーは無償開放されたソースコードを、Apache 2.0に準じて自由に利活用できる。
今回のオープンソース化の背景には、OpenStackのネットワークコンポーネントであるNeutronのオープンソースコミュニティの停滞があるという。
ミドクラの共同創業者兼CEO/CTOであるダン・ミハイ・ドミトリウ氏は、「現在のOpenStack Neutronのコミュニティは、ネットワークベンダーが各社のプロプライエタリ製品を販売するために多数のプラグインがバラバラに存在しており、デフォルトとなるべきオープンソースに力を入れることができていない。結果、オープンソースのOpenStack Neutronは商用利用に耐えるレベルに至っていない」と説明。MidoNetをオープンソース化することで、この問題を解決したいという。
なお、ミドクラではこれからも引き続き商用版を提供していく。商用版は「Midokura Enterprise MidoNet(MEM)」という製品名で提供され、サポートや管理ツールが付属している。