質疑応答では、この日、総務省が発表したSIMロック解除のガイドラインとドコモが発表したNTT東西の光回線のセット割の2つに質問が集中した。
SIMロック解除については、まだ細かな検討はしていないとした上で、CDMAベースのKDDIの端末の場合は、相互接続性などの点で限界があるのではないかという見方を示した。
セット割については「NTTのアクセス回線はボトルネック設備として(強い規制がかかる)相互接続で他の事業者が使うルールがあったが、今回新たなイノベーションを起こすことを狙い(規制のかからない)サービス卸の形で提供できるようにすることになった。これを使ってドコモがセット割を提供するのは『脱法行為』だと考えている。総務省の有識者会議で回線提供の公平性をどう担保するかがまだ議論されている段階で発表されたのはいかがなものか」と批判した。
「イノベーションを起こすために必要だと主張されていたが、本心はドコモを中心にセット割を行い、光アクセスをNTTにすべて巻き取ってしまう戦略ではないかと疑っていた。それが現実になり、何ともいえない気持ちだ。引き続き不当性を訴えていく」という。