KDDIは2014年10月31日、2015年3月期第2四半期の連結決算を発表した。上期(4月~9月)は、売上高が前年同期比3.8%増の2兆1319億円、営業利益は同10.7%増の3848億円で2期連続の2桁伸長となった。当初計画に対する営業利益の進捗率は52.7%で、田中孝司社長は「通期での2期連続2桁成長に向け順調に進捗している」と自信を見せた。
KDDI代表取締役社長の田中孝司氏 |
この利益増加に大きく貢献したのが、上期で461億円に上るモバイル通信収入の増加だ。加入者数が上期で100万超と着実に拡大していることに加え、スマートフォンへの移行に伴うARPU増加が大きな要因である。営業経費の削減も利益増につながった。
当初計画に対する営業利益の進捗率は52.7%となっている |
田中社長は、MNPのポートインが9月に本年度最高になったことや、解約率が0.63%と低水準を維持していること、iPhone 4S/5の既存ユーザーが買い替えを行う際にauのiPhone 6/6 Plusを選んだ「ステイ率」が9月に約90%を超えたといった指標を説明した上で、加入者増が順調に推移している要因について「キャリアアグリゲーション(CA)の導入などによる通信品質面での差別化がユーザーに響いている」という見方を示した。
スマートフォン加入者の全契約者に占める割合(浸透率)は52%に達し、その約8割、浸透率で42%がLTEスマホになっているという。これに伴い「auスマートパス」をはじめとする付加価値売上も上期で前期比16%増の599億円となった。