IDC Japanは2014年10月9日、国内モバイルエンタープライズ管理ソリューション市場予測を発表した。
これによると、MDMとMAMを含むモバイルエンタープライズ管理（MEM：Mobile Enterprise Management）ソリューションの2013年の国内市場規模は、前年比46.7％増の67億3100万円だった。提供形態別では、ソフトウェア市場が前年比49.3％増、クラウドサービス市場が同45.4％増。すぐに利用でき、スモールスタートが可能というメリットから、クラウドサービスの市場規模がパッケージソフトウェアを上回っているという。
ただ、クラウドサービスの参入プレイヤーは主要通信事業者を含めて多く、またMDM機能が中心のため機能面での差別化が難しいことから、価格競争せざるを得ない状況にありサービス価格は下落しているとのこと。
一方、MAMについてはソフトウェア製品での提供が現在は主体となっているが、今後はクラウドサービスにもMAM機能が統合されていくと、IDCでは見ているという。
MEM市場の成長は今後も続き、2014年の市場規模は前年から33.7％増加し、100億円を突破する見通し。また、2013～2018年の年間平均成長率は21.5％となり、2018年には178億円に達するとIDCでは予測している。
| 国内モバイルエンタープライズ管理ソリューション市場 売上額予測 |
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なお、IDC Japan ソフトウェア＆セキュリティ リサーチマネージャーの入谷光浩氏は、「ベンダーやサービスプロバイダーが市場競争で優位性を出すためにはMDMとMAMの統合は不可欠である。さらにコンテンツ管理やコラボレーティブソフトウェア／サービスとの統合や連携を図り、セキュリティや管理の水準を維持しつつモバイルデバイスの活用度を高めていくことができれば、多くの企業でモバイルワークスペースが実現できるようになる」と指摘している。
