自動構築を5Gサービス全体へ
今回の自動設計・構築は、5GCを構成する機能群の中でも特に多くのリソースを消費するAMF(アクセス・モビリティ管理)とSMF(セッション管理)の機能に特化して実装した。突発的なトラフィック増に対処する際に、パブリッククラウド上に構築・運用することに最もメリットがあるのが、この2機能だからだ。
ただし、5GCには他にも様々な機能があり、「我々のネットワークには、音声などの他のサービスを司る機能や装置もある。そこにもうまく展開できれば、期間短縮の効果はさらに高まる」と望田氏は展望する。AI技術の継続的な改善に加えて、当然、プライベートクラウド上の5GC構築にも適用していく考えだ。 また、コアネットワークで蓄積した自動化技術とノウハウを将来的には「RAN(無線アクセスネットワーク)へ展開する」可能性もあると、サービスデザイン部 クラウドデザイン室 ネットワーク仮想化基盤担当 担当部長の中島佳宏氏は話す。

NTTドコモ ネットワーク本部 サービスデザイン部 クラウドデザイン室 ネットワーク仮想化基盤担当 担当部長 中島佳宏氏
5GC設計・構築を自動化できたのは、5GCが仮想化/クラウド化を前提としたアーキテクチャによって実現されているからだ。対して、RANの仮想化/クラウド化はまだ端緒についたばかりだが、6G時代に向けて浸透していく可能性は高い。「RANはコアに比べて装置台数が圧倒的に多く、技術的な制約も大きい。そうしたRAN環境にも適用できる技術をコア側で磨き上げることが次のステップにつながる」と同氏。前半で述べた運用保守の自動化はすでに全国レベルに拡大しているが、並行して、ネットワーク設計・構築の領域でもAIエージェントによる自動化の範囲が広がっていきそうだ。
[月刊テレコミュニケーション 2026年7月号の記事を再構成]









