創業から25周年、日本でも15周年を迎えたというシトリックス・システムズ。
日本法人社長のマイケル・キング氏は2014年度戦略説明会の冒頭、「現在、私たちは2万8000社の顧客を日本に有している」と、同社のソリューションが日本市場にもしっかり定着していることをまずはアピール。2013年は、足立区役所、全日本空輸、AIU損害保険、ローソン、日立製作所、NTTコミュニケーションズ、ローソンなどの顧客を獲得できたという。
そして、2014年度の重点分野として打ち出されたのは、「モバイルワークスタイル」だ。以前からシトリックスはモバイルワークスタイルをキーワードにソリューションを展開しているが、今年度はさらに注力していく考えを示した。
モバイル関連ソリューションをトータル提供
モビリティの活用によるワークスタイル変革を訴求するベンダーは数多い。そうしたなか、シトリックスならではの価値とは何か――。キング氏が繰り返し強調したのは、「シトリックスの個々の製品を組み合わせることで、ただ足し合わせた以上の価値を提供できる」という点だ。事業開発本部長の伊藤利昭氏がさらに詳しく説明する。
伊藤氏ははじめに「モバイルワークスタイルを実現するためには、モバイルワークスペースが必要」とし、モバイルデバイス管理、セキュアメール、セキュアモバイルネットワークアクセス、デスクトップ仮想化など、モバイルワークスペースを構成するコンポーネントをスライドで紹介。そのうえで、それぞれの分野に代表的なベンダーはいるが、これらの製品を統合的に活用しようとすると、「製品間の連携に非常に負荷がかかり、最終的にはコストがかかってしまう」と課題を指摘した。
モバイルワークスペースに必要なコンポーネント
一方、シトリックスの場合、これらをトータルにカバーする幅広いポートフォリオを有していると説明。そのため、例えばデスクトップ仮想化のXenApp/XenDesktopとADCのNetScalerの統合による「セキュアなVPNアクセスやプロトコルの高速化」や、MDM/MAMのXenMobileとNetScalerの統合による「アプリケーションごとのマイクロVPN」などの統合メリットを享受できるという。
シトリックスのモバイル関連製品のラインナップ