「複合機に対してセキュリティ対策を講じないままインターネットに接続した場合、本来公開すべきでないデータを第三者が閲覧することが可能」――。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は昨年11月、大学など一部の複合機の情報がインターネットで閲覧可能な状態になっていることから、複合機についても他のIT機器と同様のセキュリティ対策が必要との注意喚起を行った。
それ以降、複合機のセキュリティに対する関心が高まっているが、2014年2月5日、UTMベンダーと複合機の販売・サポート会社が協業ソリューションを発表した。
ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンのUTMアプライアンス「WatchGuard XTMシリーズ」のセキュリティレポートを、京セラドキュメントソリューションズジャパンの複合機の操作パネルから直接出力できる「セキュリティーレポート連携パッケージ」である。2月下旬から提供を開始する。
複合機のセキュリティ強化という観点からUTMの販売に力を入れている京セラドキュメントソリューションズジャパン |
両社は昨年6月に、XTMシリーズの販売契約を締結している。ウォッチガード・テクノロジー・ジャパン 社長執行役員の根岸正人氏は、「我々の売上高は2013年第4四半期(10~12月)、グローバルで23%増加したが、日本はそれを上回る38%の成長ができた」と話したうえで、その大きな要因の1つが京セラドキュメントソリューションズジャパンとの協業にあると説明。京セラドキュメントソリューションズジャパンは、複合機/プリンターの販売・保守網を通じて、中小企業にXTMシリーズのセキュリティマネジメントサービスを提供しているが、着実に実績を伸ばしているようだ。