SPECIAL TOPIC2万人動員のVRホラー「戦慄迷宮:迷」を成功に導いた “適応型ローミングアシスト”とは?

500㎡の現実空間を1万㎡の仮想空間に拡張し、最大100人が同時にVR体験を共有する。ABALが開発したXRプラットフォーム「Scape」は、18件の関連特許を持つ独自の空間拡張技術で、次世代エンターテインメントの可能性を切り拓く。東京タワーで2万人以上を動員した「戦慄迷宮:迷」の成功を支えたのはネットワークインフラの選定だ。「切れない」「安定している」を実現した同社のネットワーク戦略に迫る。

体験をつなぐ「Scape ID」 施設全体に広がる楽しみ

Scapeの重要な機能の1つに、全ての体験サービスをつなぐ「Scape ID」がある。このIDシステムは、VRアトラクションで体験したデータを施設内の他のサービスと連携させる仕組みだ。参加者はQRコードなどでScape IDを取得し、VR体験中の行動履歴や撮影した写真などが自動的に紐づけられる。現在、最も活用されているのはVR空間内で撮影した写真データの管理とダウンロード機能で、体験後に参加者が自分のスマートフォンにアクセスして写真を入手できる。

全ての体験サービスをつなぐ「Scape ID」イメージ

さらに、このIDを活用することで、VRアトラクションだけにとどまらない施設内の飲食や物販、他のアトラクション、ホテルなどとも連携したユーザー体験を実現する予定だという。例えば、レストランで特定の料理を食べるとVR空間内のキャラクターがパワーアップしたり、VR空間内で見つけたアイテムによってホテルのサービスグレードが変化したり、ECサイトでの購入履歴に応じてVR空間内のストーリーが分岐するといった展開が想定されている。「1つのアトラクションの中だけで完結するのではなく、施設全体を楽しんでもらい、体験を友人にも広めてもらう。そんな広がりのある体験を提供できます。これが私たちの目指す次世代型テーマパークの姿です」と尾小山氏は述べる。今後はこうした多様なサービス連携を実現していく計画だ。

更なる次世代通信技術への期待 より広いエリア、より豊かな体験へ

現在のXRプラットフォームは最大500㎡の現実空間に対応するが、ABALは将来的に超高層ビル全体など、より広大な現実空間のバーチャル化を目指している。

そこで期待するのが、次世代通信技術のさらなる高度化だ。キャンパスクリエイト 専務取締役の須藤慎氏は「例えば、ネットワークスライシングが実用化すればキャリア5G回線を用いて大容量・安定通信が実現できるでしょう。また、今回はローミングアシスト機能に期待してWi-Fi6Eを用いましたが、安定性・信頼性を追求したWi-Fi8にも大いに期待できます。より広いエリアで大容量・低遅延・多接続・安定通信が実現できれば、ビル全体をシームレスにバーチャル化することも可能になります」と話す。

さらに尾小山氏も「表情のフェイストラッキングや指先の動きまで共有できれば、体験の質は大きく向上します。また、現在は静止画のみですが、参加者全員が動画を撮影・アップロードできるようになれば、SNSなどでの拡散効果も高まります」と今後を展望する。

ABALは日本市場での実績を足がかりに、グローバル展開を加速させる方針だ。信頼性の高い次世代通信技術を基盤に、XRビジネスの可能性がさらに広がっている。

ABAL:XR体験のSNS拡散例

<お問い合わせ先>
株式会社キャンパスクリエイト
TEL: 042-490-5728
E-mail: open-innovation@campuscreate.com
URL: https://www.campuscreate.com
プロジェクトWebサイト: https://www.campuscreate.com/next5g/

株式会社ABAL
URL: https://www.abal.jp

<ご参考>
東京都「次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業」
URL: https://next-5g-boosters.metro.tokyo.lg.jp

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