「よく考えてみると、結局、Web 2.0というのは、データを集めた者が勝ちなんだと理解した」
いまICT業界全体をリードしているGoogleやFacebookといったWeb 2.0企業。その価値の源として、東京大学 先端科学技術研究センター 教授/新世代M2Mコンソーシアム 会長の森川博之氏が指摘するのは、コンテンツや行動情報などのデータを集めるための機構だ。
データを集めたものが勝者になる |
森川教授によれば、現代社会は「データ駆動型経済(Data-Driven Economy)」へと移行しているという。データ駆動型経済とは、収集したビッグデータの分析結果を元に、意思決定が行われたり、新たなナレッジや付加価値が創出される世界だ。いかにデータを集め、いかに利活用していくか――。Web 2.0の時代以上にデータの重要性は高まっていく。
データ駆動型経済(Data-Driven Economy)の概要 |
こうしたなか、新たなタイプのデータが今後急増していくとも予想されている。それは、M2Mによって収集されるモノのデータだ。「M2Mの核になるのがセンサーだが、毎年10兆、100兆のセンサーが出荷される時代がやってくる」と森川教授は語る。
センサーの出荷台数予測 |
2013年11月27日、新世代M2Mコンソーシアムは「新世代M2Mコンソーシアム公開シンポジウム2013」を都内で開催した。その基調講演として行われた「M2Mとデータ駆動型経済」と題した森川教授の講演概要をレポートする。