「IEEE 802.11ahネットワークを安価に構築できます」。NECマグナスコミュニケーションズの飛田正史氏はIoTルーター「uM350R」をこう紹介する。
802.11ahは、低消費電力ながら数Mbpsの高スループットを確保できる無線規格だ。他のLPWAでは難しい動画像の伝送が可能なことに加え、国際的に標準化されたIPベースの規格であり既存資産の活用も容易で、河川などのインフラ監視や農業のスマート化などでの活用が期待されている。一方、現状では対応機器が少なく、構築コストが嵩むことが普及のハードルとなっている。
その状況に一石を投じるのが同社のIoTルーター「uMシリーズ」の最新機種であるuM350Rだ。uM350Rは802.11ahのほか、2.4/5GHz帯対応のWi-Fiアクセスポイントとして機能し、多様な機器の接続をサポートする。さらにデュアルSIMスロットを搭載し、携帯キャリア4社のほか地域BWAに対応。有線LAN接続や同機2台を組み合わせたVRRP(Virtual Router Redundant Protocol)運用も可能で高い冗長性を担保し“確実につながる”ことを実現している(図表)。
図表 「uM350R」機能概要

電源はAC電源に加えDC汎用コネクタにも対応し、機器組み込みでの利用も容易だ。PoE給電も可能なため、機器配線をシンプルにできる。
豊富な機能を備えながら、本体価格は競合製品の同等以下だ。さらに同社自身がMVNO事業者として、ユーザーの用途に最適な通信プランを構成し装置と併せて一気通貫で提供。業務効率化とランニングコストの抑制を両立する。












