ガートナー ジャパンは2013年10月15日、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2013年」を発表した。
ハイプ・サイクルは、企業・組織がいつ新しいテクノロジを導入すればいいのかの指針を示すため、ガートナーが毎年1回発表しているもの。新しいテクノロジは、「大きな期待」「幻滅」「最終的な安定」という共通のパターンを経て普及していくというのがガートナーの考えで、ハイプ・サイクルでは注目のテクノロジが現在どの段階にあるかが示されている。
2013年のハイプ・サイクルでは、特に注目すべき新しいテクノロジの1つとして「モノのインターネット」が追加された。モノのインターネットは現在、黎明期。「これによって、企業とテクノロジの関係にも大きな変化がもたらされることが想定」されるが、「一方で、その実現においてはテクノロジの成熟度によって導入可能なタイミングが異なり、場合によっては数年後になることも考慮して計画を策定すべき」だという。
また、エンタプライズ・ソーシャル・ソフトウェア(社内SNS)については、「過度な期待」のピーク期を過ぎ、幻滅期に向かっているところにある。ガートナーでは、「『導入後は利用者任せ』ではうまくいかないのが、このソフトウェアの特徴」としたうえで、「ビジネス・シナリオに沿った具体的な目的を設定し、それに向けてコミュニティを組織する」などの進め方が必要としている。
モバイル・コンピューティングは、「過度な期待」のピーク期にあり、これから幻滅期に入っていく。従業員2000人以上の企業におけるスマートデバイスの導入率は半数を超えているものの、まだまだ「特定の部門/用途に限定されている」というのが現在の状況だという。