インターネットイニシアティブ（IIJ）とIIJエンジニアリング（IIJ-EG）は2025年2月27日、ハイテクインター、M-TEC、日本サーキット、モータースポーツ無線協会（MoSRA）、日本レースプロモーション（JRP）と共同で、全日本スーパーフォーミュラ選手権（SUPER FORMULA、同年1月30日～31日開催）が開催されるサーキットにて、ローカル5Gを用いた実証実験を行ったと発表した。

SUPER FORMULAが開催されるサーキットの多くは居住人口の少ない郊外にあり、レースが開催される週末には延べ数万人の観客が訪れるため、モバイルキャリア基地局へのアクセスが急増することで、一時的にネットワークが混雑することがある。

また、広大なサーキットの一部にはモバイルキャリアの電波が微弱なエリアもあり、レース開催中にレース車両と安定した伝送経路を確保するにはモバイルキャリアに依存しない独自のネットワークが必要とされており、その有力な選択肢の1つとしてローカル5Gの活用が期待されている。

同実証では、サーキットの一部区間にてローカル5Gネットワークを構築し、レース車両を模したテスト車両より遅滞なくオンボード映像等が伝送できることを確認した。具体的には、時速200kmで走行するテスト車両からのオンボード映像やテレメトリー情報の低遅延伝送、時速150kmで走行するテスト車両からのこうした映像・情報の伝送がハンドオーバー中にも途切れないことを確認できたとしている。