【日本総合研究所】UC導入で働き方を変える! 会議室のカラ予約も解消

日本総合研究所は、今年1月の東京本社移転に伴い主要3部門を集約し富士通統合コミュニケーション(シスコシステムズ)を導入。個別ダイヤルインやグループウェア連携により働き方の改革に取り組んでいる。

日本総合研究所は、シンクタンク、コンサルティング、システムインテグレーションの3つの機能を有する総合情報サービス企業だ。2012年1月、従来別々だった3部門を東京都品川区の新本社に集約した。

業務部門(総務グループ)次長の小林茂氏は「新本社を機に新たなコミュニケーションシステムを導入し、働き方を変えてみようということになり、プロジェクトを立ち上げて具体的な検討を開始した」と説明する。プロジェクトチームは、小林氏と同部門の山本祐子氏が中心となって発足した。2010年2月のことだ。

(左から)業務部門(総務グループ)次長の小林茂氏、山本祐子氏
(左から)業務部門(総務グループ)次長の小林茂氏、山本祐子氏

使い勝手と拡張性が決め手

プロジェクトチームでは、企業が導入したコミュニケーションシステムを数十社にもわたって徹底研究し、ユニファイドコミュニケーション(UC)システムを導入することを決めた。

メーカー選びは、国内PBXメーカーの機能比較を実施する一方で見積もりの提示を受けるなど、慎重に検討。その結果、2010年12月に富士通が扱うシスコシステムズのUCシステム(富士通統合コミュニケーション)に決定した。

小林氏は「各社のシステムは機能の差はあまりなく、コストの開きもなかったが、使い勝手と拡張性が決め手になった」と明かす。使い勝手の面では、「例えば、Aという機能自体はどのメーカーもあるが、他社は2~3回の操作が必要なのに対して、シスコのUCは1回で直感的にできた」と一例を語る。

また、拡張性ではビジュアルコミュニケーションシステムとの連携を視野に入れたという。「今回、既存のシステムのリプレースも検討したが、減価償却が終っておらず、そのまま移設した。近い将来のリプレースを考えた時、シスコの基盤ができていれば容易に導入できると考えた」と小林氏。

さらに「09年9月に大阪オフィスに富士通のIPテレフォニー“CL-5000”を導入していたこともあり、それを有効活用できる点も決定理由の1つだった」という。導入は、大阪オフィスのCL-5000を担当した富士通マーケティング(FJM)が行った。

富士通統合コミュニケーションはまず、2011年5月に大阪オフィスに導入した。社内で足並みを揃えるため、UCのさまざまな機能は東京本社への導入と同時に利用開始となったが、電話の音質の問題など、実導入で浮上した課題を1つひとつ解決していった。

東京本社への導入は2011年12月。12月20日がビルの引き渡しだったため、年明け1月4日の業務開始に間に合うよう年末年始に作業を行った。テナントビルは通常、防災・空調設備等のB工事を終えて引き渡し後に電話やLAN工事などのC工事を行うが、今回はB工事の段階で同時にC工事を実施できたため、短期間でスムーズに導入できたという。

月刊テレコミュニケーション2012年11月号から転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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