米Extreme Networks 最高技術責任者(Chief Technology Officer)と最高製品責任者(Chief Product Officer)、サブスクリプション事業担当ゼネラルマネージャーを兼務するナビル・ブカリ(Nabil Bukhari)氏
――ネットワーク/セキュリティのベンダーは相次いで「プラットフォーマイゼーション」を柱とした戦略を打ち出しています。包括的かつ統合的に機能を提供するのが目的ですが、ある種のブームのようにも見えてしまいます。
ブカリ 我々も「Extreme Platform ONE」を12月に発表しました。「プラットフォーム化」が新たな流行語であることは確かですが、業界が陥っている問題を解決してくれることも事実です。
この業界は常に2つのトレンドの間で揺れ動いてきました。1つが、最高の機能と品質を持つポイントソリューションを組み合わせてネットワークとセキュリティを構築すること。もう1つが、“なんでもできる”統合ソリューションを使う方法です。
前者は非常に多くの製品を使うため、製品の導入、管理者のトレーニングや運用が大変です。それに困ると、みなが統合ソリューションに走ります。効率は良くなりますが、できることが多すぎて、何から始めればいいのかわからない状況に陥ってしまいます。
――それでまた、個別機能の組み合わせに戻ると。サイバー攻撃が複雑化した今は、まさにその状況にあります。
ブカリ 企業が今使っているセキュリティ製品の数は多すぎます。また揺り戻しが起きそうですが、この両極を行ったり来たりしている状況を改めることがプラットフォーム化の目的です。
プラットフォームにはあらゆる機能が載っていて、なんでもできます。一見すると、以前の統合ソリューションと同じに見えますが、ユーザーが機能を選択でき、管理GUIには選んだものだけが出てきて単一のエクスペリエンスで使える点で異なります。“何から始めれば”と悩むことはありません。
Microsoft AzureやAWSにも何百ものサービスがあり、必要なものだけを購入できます。しかも、新しい機能を購入すると以前から使っているサービスと自動的に連携する。これこそプラットフォームの力です。
多種多様なネットワーク/セキュリティの機能を使いこなすには、統合と連携の自動化が不可欠ですが、この業界で誰がそれを担うのか。これまでは、ベンダーが提供するAPIを使ってユーザー自身が組み立てていました。これは、非常に複雑で多額のコストがかかる作業です。
これからは、プラットフォームを提供するベンダーがそれを担います。ユーザーがどの機能を選んでも、ワークフローのレベル、サービスのレベルで統合され、そしてデータも完全に統合されます。