ブルーコート、社外のノートPCやiPhoneも守れるクラウド型Webセキュリティサービス

ブルーコートシステムズはクラウド型セキュリティサービス「Blue Coat Cloud Service」を発表した。カフェや自宅などから、ノートPCやiPhoneなどを使ってWebにアクセスする従業員に対しても、自社のセキュリティポリシーを適用することができる。

ブルーコートシステムズは2012年12月7日、クラウド型セキュリティサービス「Blue Coat Cloud Service」を発表した。海外では以前からBlue Coat Cloud Serviceを提供しているが、このほど日本に専用データセンターを開設したことから国内で本格展開する。

「セキュリティの世界では今、大きなパラダイムシフトが起きている。『ネットワークの保護』から『ユーザーの保護』への移行だ」

ブルーコートのジョン・ユン氏はこのように述べたが、Blue Coat Cloud Serviceはこのパラダイムシフトに対する同社の回答となるもの。外出先や自宅などで利用するモバイルデバイスに対してもセキュリティポリシーを適用することが可能になる。

Blue Coat Cloud Serviceの概要
Blue Coat Cloud Serviceの概要

Blue Coat Cloud Serviceの仕組みはこうだ。専用クライアントソフトをデバイスにインストール。すると以降は、Blue Coat Cloud Serviceのデータセンター経由でのインターネットアクセスとなるため、企業は社外環境にあるデバイスに対してもセキュリティポリシーを適用できるようになる。

Blue Coat Cloud Serviceは、同社のアプライアンス型Webセキュリティゲートウェイと同等の機能を有しており、悪意のあるサイトや業務に不要なサイトへのアクセスをブロックしたり、特定のアプリケーションのダウンロード禁止、ログの記録などが可能になる。また、モバイル向けアプリ、モバイル向けWebブラウザ、PC向けWebブラウザの3つの「ドア」のセキュリティを担保できる点も強調された。

さらに、ブルーコートのデータセンター間の通信はVPNにより暗号化されるため、カフェなどのセキュリティが担保されていない公衆無線LANからのアクセスの場合も、セキュリティを維持できるという。

モバイルアプリ、モバイルおよびPC向けブラウザの3つについて、きめ細かなアプリケーション制御が行えるという
モバイルアプリ、モバイルおよびPC向けブラウザの3つについて、きめ細かなアプリケーション制御が行えるという

現時点でBlue Coat Cloud Serviceが対応するデバイスはPC、そしてiPhoneとiPad。また、デバイスへのクライアントソフトの配布方法としては、Eメールに貼ったリンクからのダウンロードと、MDM(モバイルデバイス管理)製品との連携の2つのやり方があるという。MDMとの連携については、現在MDMベンダー4~5社と関係構築を行っているところだそうだ。

なお、会見では「BYOD」というキーワードも頻出したが、Blue Coat Cloud Serviceのクライアントがインストールされると前述の通りブルーコートのデータセンター経由でのインターネットアクセスとなり、プライベートな通信についてもログが残ることになる。ユン氏は「企業の要望に応じて柔軟なログの取り方が可能」とプライバシーに配慮したかたちでもログを取れると説明したが、個人所有端末に対する適用については従業員からの反発も少なくなさそうだ。

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