70%の省電力化、CO2排出量の60%削減を実現
Coltはネットワーク需要の高い日本市場に対しても注力しており、2023年以降の3年間で累計150億円の投資を計画している。
なかでも海底ケーブルが多く敷設され、Coltのパートナーである通信事業者などのニーズが高い西日本エリアで重点的にカバレッジを広げているところだ。
具体的には広島、岡山、福岡(北九州)で2025年の開通を目指している。今回、西日本エリアのネットワーク拡張に、富士通のトランスポートブレード「Fujitsu Network 1FINITY(以下、1FINITY)T900/T950」を活用することが発表された。
広島・岡山・福岡の3拠点でカバレッジを拡張
1FINITY T900/T950は、光1波長あたり1.2Tbpsの大容量データ送信を実現する光伝送システム。冷却構造をすべて装置内に収める独自のクローズド水冷方式を採用しているのが特徴だ。
独自のクローズド水冷方式をネットワーク機器に採用
「新たな局舎工事が不要で、従来のネットワーク機器と同じ操作性、ハードウェア構成でありながら、70%の省電力化、CO2排出量の60%削減を可能にする」と富士通 システムプラットフォームBG ネットワークビジネスフロント本部 マーケティング統括部長の島田裕二氏は説明した。
富士通 システムプラットフォームBG ネットワークビジネスフロント本部 マーケティング統括部長 島田裕二氏
Coltはグループ全体で温室効果ガス排出量の削減に取り組んでおり、2023年には2019年と比べて34.4%の削減を実現している。「1FINITY T900/T950は将来的に1波長あたり1.6Tbpsへの拡張を予定している点も魅力だが、何より富士通の水冷方式は世界でも群を抜いて性能が高く緻密に考えられており、当社のESG戦略とも合致することが採用の決め手になった」と水谷氏は述べた。
Coltが富士通の機器を採用するのは初めてとなる。Coltはオープンネットワークコンセプトのもと、グローバル全体で最適なネットワーク機器を採用する方針を取っている。1FINITY T900/T950についてもまず西日本エリアで実績を積んだ後、グローバルでの展開を検討するという。