楽天コミュニケーションズは2024年11月6日、楽天モバイルの通信網を活用した法人向け「モバイルデータ通信サービス」において、従来のSIMカードに加えてeSIMの提供を開始した。
eSIMは、スマートフォンやWi-Fiルーターなどの端末に、遠隔で通信サービスのプロファイル情報(加入者識別情報)を書き込むことができる技術だ。訪日外国人向けのプリペイドSIMや、通信障害時のバックアップ回線などでeSIMの需要が拡大しており、ユーザーのニーズに柔軟に対応するために本サービスを開発した。
「モバイルデータ通信サービス」の概要
楽天コミュニケーションズが提供している「モバイルデータ通信サービス」では、MVNO事業を提供・検討する企業向けに、MVNEとしてのサービスも提供している。今回のeSIM提供開始により、加入者識別情報(プロファイル)の受け渡し手段を複数用意することで、MVNO事業者の多様な販売手法に合わせたSIM提供を可能とし、事業発展をさらに後押しすることを目指すとしている。
プロファイルの受け渡し手段は、対面販売向けのQRコード表示、EC販売向けのメール配信のほか、MVNO事業者におけるシステムへのデータ取込用にプロファイルリンクリスト「回線リスト」の提供と、複数の手段を用意。eSIM需要のある訪日外国人向けに開通ページや配信メールを多言語対応させたほか、API連携機能により、MVNO事業者が提供するシステムとのシームレスなオーダー連携を可能としており、多様なニーズに合ったサービスを提供できるという。