情報通信審議会 情報通信技術分科会 新世代モバイル通信システム委員会 技術検討作業班の第34回が2024年7月30日に開催された。議題は、「RedCap」および「enhanced RedCap(eRedCap)」の国内導入における技術的条件の検討だ。
RedCap/eRedCapは、5GベースのIoT通信規格だ。5Gの機能を縮減することにより、機器のコストや消費電力の低減を図る。5G SA(Stand Alone)ネットワークでのみ動作し、4GベースのIoTシステムであるNB-IoT等の置き換えとしての活用も想定されている。
RedCap/eRedCapの概要
3GPPにおいては、リリース17でRedCapが議論され、2022年6月に仕様が策定。さらなる低消費電力化が図られたeRedCapがリリース18で議論され、2023年12月に策定されている。
海外では、2023年9月にタイでRedCapの商用テストが完了したのを皮切りに、世界各国でトライアルが行われている。中でも中国では2023年10月以降、10都市以上でRedCapの商用に向けた展開が進められている状況だ。
技術検討作業班では今後、数回にわたって技術的条件を議論し、10月ごろに新世代モバイル通信システム委員会への報告書案を提出。意見募集を経て、「2024年12月ごろに一部答申を目指す」(事務局)予定だ。