三菱電機は2024年7月12日、鉄道事業に関わるエネルギーの最適利用や鉄道アセットの最適配置・運用に向けたデータ分析サービスの提供を開始したと発表した。
「鉄道向けデータ分析サービス」体系図
具体的には、同社が開発するデジタル基盤「Serendie」を活用し、車両・変電所・駅の電力使用量や列車運行状況等のデータを組み合わせて分析することで、脱炭素化を目指す鉄道事業者の潜在課題を捉え、最適な解決策や活用方法を提案するという。
例えば、鉄道車両のブレーキ時に発生する回生エネルギーの余剰電力を見える化した情報の地図上マッピングをもとに、駅舎補助電源装置(S-EIV)の適切な配置場所や、駅の混雑度・運行ダイヤ・運行状況に応じた鉄道アセットの最適な運用方法を提案していくとのこと。
この提案をもとに、鉄道事業者の設備導入や列車の省エネ運用を継続的にサポートし、鉄道アセット連携と省エネ運転を融合することで、エネルギーの運用最適化に貢献していくという。さらに、鉄道分野で収集したデータを分析・活用し、沿線地域の電力システムとの連携をサポートすることで、沿線地域全体でのエネルギー供給の最適化実現による脱炭素化推進に貢献していくとしている。