M2Mプラットフォームで世界をリードしたい
NEC ネットワークプラットフォーム事業本部 主席技師長 宮原景一氏 |
昨年は「キャリアクラウド」を提唱し評価をいただいた。それから1年が経ち、クラウドでやれるサービスの羅列ということでは範囲が広すぎるのではと考え、今年はM2Mに主眼を置いた。
M2Mもジャンルとして広いが、スマートグリッドのように、人とマシン、人とサーバーなどの通信には、日本に一日の長がある。M2Mプラットフォームということで、教育、医療など、バーティカルで多面的な展示にポイントを置いた。
通信事業者はこれまでとは異質の問題に直面している。通信の原則はピークトラフィックがあってもバラけるという前提だった。電話のアーランの法則だ。それに応じて設備を用意すればよかった。
スマートフォンによってそれが崩れている。これまでは事業者が端末をコントロールできていたが、スマートフォンは一斉に通信を始めてトラフィックがあがるという状況になっている。
頻繁に制御信号を送るとか、アプリによって毎日パケット通信をしたがるとか、更新を周期的に行うよう要求するとか……。それらに、ネットワーク側が対応しようとすると大変なスループットを持たなくてはならない。
「インテリジェントビデオペーシング」は、トラヒックのなかの画像を見てペーシングするものだ。これは通信事業者には有効な策だ。画像を認識して、ビットレートを落とすとか圧縮率を変えることができる。
通信の自由というのは、ユーザーが何をやっているかを秘匿すべきもので、画像を規制するかどうかは国によって制度が異なる。国ごとの規制に踏まえて、デバイスの種類、トラフィックの種類で、コントロールする必要がある。(談)