KDDIは2024年2月14日、衛星ブロードバンド「Starlink」の海上向けサービス「MARITIME」について、領海外でのサービス提供を開始すると発表した。

MARITIMEは2023年7月からサービス提供を開始していたが、制度改定に伴い、利用可能なエリアがこれまでの領海内から領海外まで拡大する。これにより、領海の基線からその外側12海里（約22km）を超える接続水域、排他的経済水域、公海でStarlinkを利用可能となる。

Flat High Performanceアンテナ

本提供により、公海などで運航する大型旅客船や遠洋漁業船、学術研究船などで、リアルタイムでの気象情報や海洋情報の取得や送信ができるようになり、安全な運航の支援やデータを大量に取り扱う海洋研究のDX化、船舶の自動航行などが実現可能になる。また、緊急時の迅速な連絡手段の確保や長期乗船という特殊な環境下で働く船員の満足度向上などの課題解決にもつながるという。

なお、2月9日より、郵船クルーズが運航する客船「飛鳥Ⅱ」（5万444トン）へ「Starlink」の導入が決定した。

MARITIME搭載 客船「飛鳥Ⅱ」

領海内外において高速なインターネット接続が可能になるとしている。